よくいだたく質問
人間のように臨機応変にはできないけれど、決められたことは忠実に守り、山積みの作業もコツコツとこなすロボット。すでに導入されたお客様からは、ロボットを使うその便利さを味わうと、もう、戻れないという感想を頂きます。
こちら のページでは、産業用ロボットや導入までについてご案内していますが、その他によく頂くご質問をQ&A形式でまとめました。
≫ ≫ 専用機とのちがい
- 専用機とロボットの差はなんですか?
- 一般に、専用機は用途を特化しているため多用途な作業はできませんが、扱いやすくて大量生産向き。
ロボットは条件分岐命令を持ち、NC制御を行いません。なので、ある程度の再プログラミング若しくは自律的に多用途な作業が可能になりますが、特定の作業に対しては専用機の性能には及ばず、高価になりやすい傾向にあります。
※ 専用機にロボットを内蔵する場合も多くあります。 - ロボットは人手作業や専用機に勝りますか?
- 重いものを繰り返し移動するとか、単純な作業を休みなく延々と続けられるなど、ロボットでできることはたくさんありますが、オールマイティではありません。人手でなければできない作業や、ロボットを使うほどでもない作業などにロボットを導入すると、冗長の設備となってしまいます。
また、専用機は用途が特化されているので、特定の作業には強いのですが融通が利かない面もあります。初期投資 パワー /
スピード繰り返し 作業変更
への対応スペース 過酷作業 衛生 人手作業 ◎ △ △ ◎ ◎ △ △ ロボット 〇 〇 ◎ 〇 〇 ◎ ◎ 専用機より低価格※1 専用機構成によっては劣る 品質安定、工程の統一性 対応可※2 専用機より占有スペースは小さい※1 悪環境下での稼働、24時間稼働可能 省人・無人化によ向上 専用機 △ ◎ ◎ △ △ ◎ ◎
※2 プログラムや周辺装置の変更できる範囲で可能
- 産業用ロボットにはどんな種類がありますか?
- 産業用ロボットは、人間の代わりに作業を行う機械装置で、形状や用途により分類されます。※こちら にも記載しています
■ ロボットの形状による分類- ・垂直多関節ロボット:軸数は4~7軸 人の腕のような形状で自由度が高く、最も活用されているタイプ。汎用性が高く搬送から溶接・塗装・組立など幅広工程に導入されています。但し、自由度が高い反面、直交ロボットに比べて機械剛性は低い傾向にあります。
- ・水平多関節ロボット:軸数は4軸 水平にアームが作動します。4軸構成で上下方向の剛性が高く、かつ水平方向に柔らかさを持っているので、部品の押し込み作業などに適しています。
- ・パラレルリンクロボット:軸数は4~6軸 パラレルメカニズム(並列なリンクを介して1点の動きを制御する方法)を使い、主にピック&プレースで活用されています。複数モーターの出力を1点に集中させるので、高精度・高出力なことが特徴。そのため、多関節ロボットでは難しいプレス加工にも対応。
- ・直交ロボット:軸数は2~4軸 単軸直動ユニットを組み合わせたシンプルな機構で、直線的な移動のみのため作業は限定されます。構造がシンプルなぶん、設計の自由度が高くなります。
■ 用途ごとに特化開発されたロボット:溶接ロボット・塗装ロボット・組立ロボット・検査ロボット・搬送ロボットなど。
≫ ≫ ロボット導入に向けて
- ロボットを導入するためには広スペースが必要ですかか?
- 1工程(1作業)のみにロボットを導入する場合や、工程ごとの専用ロボットを導入する場合は、安全対策で柵などを設ける必要があり、作業スペースが広くなることがあります。しかし、ロボット導入とともに作業動線を見直して工程間の製品移動を自動化したり複数工程を1台で行う場合には、スペースを大幅に縮小することが可能です。
- ロボットの操作は、誰でもできるのですか?
- 産業用ロボットはティーチングによって「記録」された動作を「再生」することで作業を行います。当社ではティーチング(教示)までセットアップして納入いたしますので、お客様の操作は難しいものではありません。
参考 労働安全衛生法第59条において、産業用ロボットの教示等の業務に従事する者には特別な教育を行うことを義務付けています。また、労働安全衛生規則第36条では、教育が必要な作業を『産業用ロボットの可動範囲内において当該産業用ロボットについて行うマニプレーターの動作の順序、位置若しくは速度の設定、変更若しくは確認の業務又は産業用ロボット可動範囲において当該産業用ロボットについて教示等を行う労働者と共同して当該産業用ロボットの可動範囲外において行い、当該教示等に係る機器の操作業務』と定めています
- 産業用ロボット導入メリットは?
- 総合的視点では、コストパフォーマンス ⇒ 費用対効果 のひとことに凝縮されます。
- ・サイクルタイムの短縮が実現※1 → 生産量の増加
- ・人手作業より精度の高い作業 → 高品質安定
- ・365日24時間休みなし稼働が可 → 生産性向上、作業員の省人化
- ・肉体的負担の多い作業を代替 → 作業環境の改善
- ・人手作業では難しかった検査が可能 → 高付加価値
- ・人手作業より省スペース → 面積生産性向上
- → → 省エネ・ローコスト・高速高精度・知能化・保守性などが挙げられます。
- 産業用ロボットで、どんなことができますか?
- ロボットシステムのほんの一例です。
- ◆ パレタイズ・デパレタイズロボットシステム
- ◆ 各種ハンドリングロボットシステム(組立を含む) 利用分野:自動車部品、機械加工部品、電機部品、電子部品、ガラス系部材(液晶、ソーラーパネル、自動車用・車載用硝子)、食品、ゴム・樹脂成形品、事務機部品、鉄鋼部品、化学薬品、医用・薬用材料、木工製品、土木・建材・建築部材、その他
- ◆ 2次元ビジュアルセンサ付ロボットシステム
- ◆ サンプリングロボットシステム 画像処理技術応用検査、食品・化粧品容器検査選別、その他
ロボットメーカーの技術は日進月歩の進化を遂げています。まずは、『ここからここまでの作業をロボットで代替できないか?』と、お問合ください。
重いもの・熱いものを持つ ちから自慢のツワモノ や、数ミリの部品を扱う 繊細さん が、マニピュレータ(腕)の先端に専用のエンドエフェクト(ハンド)を装着して、さまざまな作業をこなします。
- ロボットシステムは生産システムとは違うのですか?
- 産業用ロボットを活用するには、工程全体を設計し、ロボット・周辺装置・プログラムを組み合わせてロボットシステムとして構築します。多くの場合は、ロボットメーカーとロボットを導入しようとする企業の間に入るロボットシステムインテグレータ(ロボットSIer・エスアイアー)などが担っています。
- ロボットハンドとは?
- ロボット用マニュピレータの先端に取り付ける、人間の手を模したようなものでハンドリング作業を実行するエンドエフェクタを指します。その形状は用途に合わせて多種多様。比較的硬くて形状の決まったものをつかんだりすることは当然の時代で、形や寸法に個体差があり、柔らかかったり、脆かったり、または丸いものもつかんで運べる技術が続々と公開されています。
用語 ものを動かしたり、つかんだりする 操作(Manipulation)を実際に 行うもの をマニュピレータ(Manipulator)といい、マニピュレータを人でいうなら「腕」。この「腕」に掴んだり、切って、熱して溶かして、接合して、置くなどの末端での作業(Special Effect)をするのが 道具の部分 ・エンドエフェクタ(End-Effector、ハンド)と呼び、人を規範とした動きをロボットハンドで実行させます。
- 優れたロボットハンドとは?
- 産業用ロボット導入で、期待される要素に『サイクルタイムの短縮』があげられますが、ロボットハンドはここで重要なカギを握っています。 モノを「掴んで」「置く」という作業でも、掴むモノの個性によって掴み方・置き方が変わりますので、ロボットハンドの形状や動作を多方面から検討しなければなりません。さらに1台のロボットで複数の動作を行いたい場合、ツールチェンジャーなどでロボットハンドを交換するケースが多いのですが、この時間もTact on(タクトオン)。サイクルタイムに加算されてきます。
もし、1種類のロボットハンドで全作業ができるのであれば・・・・ サイクルタイムは大幅に短縮されるでしょう。 また、段取り替えのシーンにおいても、ハンドリングロボットの活用で完全自動化が期待でき、生産ライン全長が短縮することも可能になります。 これらはすべて、ロボットハンドの形状やその動きによるもの。ロボットハンドの開発とその活用範囲の広がりは無限に広がっています。
私たちはロボット活用のノウハウがない分野においても、「ロボットにこういう動きをさせたい」というお客様のご希望をもとに、カスタマイズして設計いたします。 - システムインテグレータとは?
- 産業用ロボット(Industrial Robot)は、人間の代わりに『作業を行う』機械装置のこと。
だけど、メーカーからロボットを購入するだけでは 生産設備として活用できません。お客様の問題を抽出するための業務内容の分析から、システムの企画・立案、ハードウェア・ソフトウェアの選定・導入、プログラムの開発・・・そして・・・ロボットの手首に専用のハンドを付けたり、周辺設備や前後工程と同期させて、はじめて機能します。
多種多様なユーザーニーズに呼応するために最適なロボットを選定し、ロボットメーカーの制御技術を活用して生産・製造設備の設計・製作し立ち上げるという、この『産業用ロボットを使用した生産システムを構築し、業務においてスムーズに使えるようにする要素を統合化して全体が目的とする働きをするように仕上げる』こと。これをロボットシステムインテグレーションと呼び、私たちはその企業(ロボットシステムインテグレーター・SIer)です。
≫ ≫ ロボットシステムとは?
≫ ≫ システムインテグレータ (System Integration)