≫ ≫ FAシステムに産業用ロボットを組込む自動化
FA(ファクトリー・オートメーション:Factory Automation)は、生産工程の自動化を図るシステムの総称で、生産性向上とコスト削減を主目的として普及し、近年では品質向上(不良品の撲滅)や製造工程の柔軟性向上が主目的に変遷しています。
主目的の変遷に伴いFAのかたちも 人間の労働者が機械を操作して重労働を機械に肩代わりさせた「機械化」から、産業用制御システムを使い他の情報技術と連携させ、産業用ロボットとプロセスを制御し、人間の介在を低減させる「自動化」へとシフトしてきました。「自動化」のニーズも、自動車・家電・食品・物流など全てのの産業分野で、全体効率・汎用性・高精度・小型化・過酷な環境下での耐久性など多様性が要求され、異種技術を融合したシステムが不可欠となりました。
≫ ≫ ロボットを生産システムの1アイテムとして運用する
工場で作業するロボット(産業用ロボット)は、センサー、知能・制御系、駆動系の3要素を備えた機械のことで、FAの1パーツとしてロボットを導入する際には、 - ・どんなロボットを選択するのか
- ・ロボットの動きをどこまで具現化できるのか
- ・周辺装置や前後工程との流れは?
等々の要素をまとめ上げる技術が、製造・生産システムの価値に反映されます。
例えば、組立や加工など労働集約的製造業において・・・
組立ラインの中心にハンドリングロボットを導入することとします
これに組立前の部品検査、加工や製品組立、加工後・組立後の検査、完成品のストッカー収納までの一連作業を自動化すると
人的コストはもちろん、品質の向上・生産量の増加など製造工程全体で大きな効果をもたらし、単なる「1アイテム」以上の効果を得ることができます。
また、製造業に限らず、人が「負担に感じること」・「迷うこと」・「間違いを起こしやすいこと」など、ロボットに置き換えたほうが良いことは多くあります。生身の肉体と感情を伴わないロボットだからこその機械的な判断を評価し、その「動く置物」であったロボットに息を吹き込み、生産ライン・製造工程の1アイテムとしてシステムを構築する。それは、少子高齢化や老朽インフラが取り巻く現状への対策にもつながります。
≫ ≫ ロボットを購入しただけでは、ただの「動く置き物」です